モーニン!

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人間関係に悩んでいるなら、騙されたと思って「ズッコケ三人組」を読んでほしいんだ。

おはようございます。あやなです。

突然ですが、嫌いな人はいますか?

就活の面接ってねー、とっても意地悪で、こんなことを聞かれることもあるんですよ。どんなひとが嫌いとか、嫌いなのはなぜかとか。私はこれらの質問にあんまり意味はないと思っていましたが、(だって、正直に答えれば答えるほど不利になる質問だから!)ちゃんと正直に答えていました。

「いません」

と。

「強いて挙げるとするなら、十を聞いて一を知るタイプのひとは少しやりづらいなと感じます。それは性格の問題じゃないし、嫌いではないです。むしろ意外な方向に話が転んだりもしますし、面白いこともありますよね。考え方次第だと思います」

これが私の正直な回答です。答えると、面接官は大抵、薄っぺらい笑顔を浮かべてこう答えたものでした。

「よくできたひとですね」

「寛大なんですね」

「お優しいですね」

お面を貼り付けたような笑顔で、彼らが口を揃えて言うたびに、胸がざわつきました。中には「仏のようなひとですね」と言ってきた方もいました。

彼らの顔には一様に、

「こいつ、自分を良く見せようと嘘をついているな」

と書いてありました。

この質問には何と答えれば正解なんでしょう。自分勝手なひとです、とか言ってサークルやゼミで自分勝手な同期と衝突し、最終的に和解した感動的なエピソードでもこさえればいいのでしょうか。

こういうこともありました。

高校時代、PTAが生徒会役員と座談会を開いたことがありました。テーマは「高校生の等身大の友達付き合い」について。周りが「ぶつかりあってこその友達」「雨降って地固まるみたいな」と模範解答を答える中、私は

「喧嘩になりそうだったら喧嘩しないようにお互いの妥協点を探ります」

と答えたところ、保護者の一人が渋い顔をしました。「あなたの言う、ドライな関係は高校生の友情には相応しくない」という主旨の批判を受けました。

 

あなたには、嫌いな人がいますか?

人間関係に、悩んでいますか?

勿論私も人間なので、過去、人間関係に悩んだことはあります。それは相手が嫌いだからでも相手が悪いからでもありません。 むしろ、嫌いじゃないからこそ悩むこともあります。でもこういう悩みは、いい悩みだと思っています。

人間関係で悩んでいるあなたにこの記事が届くなら一度でいい、最悪表紙の見開きだけでもいい、私に騙されたと思って「ズッコケ三人組」を読んでほしいのです。

 

私が初めて小説らしきものを書いたのは小学2年生の頃でした。その頃クラスで流行っていた絵本「天才えりちゃん」。著者の竹下龍之介さんはシリーズ1巻出版当時、なんと幼稚園児でした。妹を主人公にした絵本はそれはもう面白くて、発想も凄かったけれど、それを読んだ私はこう思ったのです。

「なんだ。私でも本出せるやんけ」

なんと鼻息の荒い小学生でしょう!

ビッグウェイ*1で可愛いノートを買ってもらったので、それに書くことにしました。

その頃の私は、思い出すと胃痛がするくらいひどくわがままな子供でした。さらに、子供ならではのおふざけが一切通じない性分で、クラスメイトの言葉を真正面から受け止めては泣いたり喚いたり怒ったり。暴君のように振る舞っていました。

休み時間は一人で本を読んでいました。本当はみんなとSPEEDの話がしたかったのだけど、話に入っていけなかった。それが余計に私の癇癪持ちを悪化させていました。

友達付き合いが苦手で、クラスメイトからは扱いづらい奴だと思われていたに違いありません。親しげに名前で呼ばず、「○○さん」と苗字で呼んでいる子が多くて、「ペアを組んでください」という先生の言葉に常に怯えていました。

本当は、○○ちゃんと仲良くしたいのに、○○ちゃんは××ちゃんと仲良しだから横入りできない……みたいな悩みを抱える、どこにでもいる少し根暗な女の子でした。

そんな私に変わるきっかけをくれたのは、「ズッコケ三人組」でした。

4年3組の学級文庫には「ズッコケ夢の修学旅行」が置いてありました。シリーズ1巻ではないけれど、有名だし、と思って読み始めました。

これが、ものすごく面白くて!

一気にシリーズを全巻読みました。

特に好きなのは、やっぱり夢の修学旅行です。あとは株式会社と忍者村も好きです。

話も好きなんですけど、単行本の表紙を開けたら最初に席のイラストと、一人ひとりの名前が載っているのが好きでした。主人公のハチベエ、ハカセ、モーちゃんは勿論シリーズ通して出てきます。他の生徒は、準レギュラーの如く登場する子もいれば、お当番回で見せ場を作る子もいる。

ズッコケ三人組」を読んだことによって、私はクラスメイトたちを小説にしよう!  と思いました。6年生のときに、初めて小説を書き上げました。6年4組のクラスメイト一人ひとりに別の名前を与えて、対比表を作って。6年生の4月から卒業までの物語をびっしりノートに書き付けて、卒業目前に完結させたとき、気づけば私の周りには友達と言える子がたくさんいたのです。中学に上がってからは一気に「明るくなったね」と言われるようになりました。

 

すべて「ズッコケ三人組」のおかげです。

「いつも強い言葉で私を非難するA子」を物語に出してみると、A子はただ正義感が強いしっかりした女の子になりました。ズバズバと物を言うのはそれが正しいと思っているから。A子の目から見れば、A子の考えは絶対的に正しい。

「授業中もふざけてばかりでクラスを乱すB夫くん」は、ひとを楽しませるのが大好きな優しい男の子になりました。ふざけてやかましくしているのは、B夫くんの悪ふざけにみんなが笑うから。B夫くんの目から見れば、B夫くんは心優しいエンターテイナーです。

自分に見えるものだけがすべてではない、と思いました。

ズッコケ三人組」に出会ってから、教室を俯瞰して見る癖がつきました。ちょうど表紙見開きのイラストのように、一人ひとりに名前があり、個性があるのだと知りました。

そう考えると、誰も嫌いになんてなれないでしょう。愛しくなってしまうのです。

私はとても、嫌な人間なのかもしれません。こうしてひとを勝手にキャラクターにして、動かして。菩薩のように寛大な人間だったらどんなに良かったろうと思います。

ですが、ひとを好きになることができました。寛大でも優しくもないけれど。一人でいた休み時間の惨めさと違って、とっても幸せです。

人間関係で悩んでいるなら、ぜひ「ズッコケ三人組」を読んでいただきたい。自分の周りにいる全員をキャラクター化して、教室を俯瞰して、人間関係図にしてみてほしい。もし「ズッコケ三人組」に馴染みがなければ、テレビジョンなどの雑誌に載っている、ドラマの人間関係図でもいいです!

あれを頭の中で組み立てると、面白くて面白くてしょうがない。嫌な思いをさせられることがあったら、背景に何が起きていたかを考えて面白ネタにしてしまえばいいと思います。

それで、その作業を楽しいと思えたら!

あなたも、小説を書けばいいのだと思います。

 

というわけで、私がお世話になっている天狼院書店さんの小説家養成ゼミはこちら。

http://tenro-in.com/event/29243
【12/11(日)キックオフ説明会】12月開講・本気で小説家を目指す「小説家養成ゼミ」〜本屋がバックアップする新しいかたちの小説家養成講座〜《東京/福岡》 - 天狼院書店

胃を痛めながら手探りで書く小説、とても楽しいですよ~!(*´-`)

 

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本日の起床時刻

9:03

朝ごはん

オムライス・コンソメスープ

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*1:長崎県大村市に当時あったスーパー。現在、跡地はエレナになっています