10年一緒だったヒモ男と別れるまでの苦悩について
おはようございます。あやなです。
あぁ、私、岐路に立っています。そう感じます。今別れてしまえばこれから楽になるのだとわかっているのです。なのに、なぜか私はこいつを手放すことができません。
金のかかる男なのです。
毎月こいつのために1万円弱も払っている。
かと思えば、すぐに傷ついて、うじうじと動かなくなったりもします。何度宥めすかしたことか! その度にまたお金がかかる!
こないだなんて、1週間近く放浪の旅に出てたんですよ。私には何の連絡もなく!
本当に手間のかかる男。
とにかく金がかかる男。
そう、携帯電話です。
「ぶっちゃけ、迷ってる理由がわかりません!」
そうだなー、そうなんだよなー……。
「だって、明らかに損するのわかってるじゃないですか!」
わかるよ、君の言ってることはよーーーく、わかるよ……。
けど、なんだろう、この女子会感!
「ヒモ男と付き合っている私を説得する、正義感と良心の塊みたいな友人」感!
そんな男、やめときなよ!(byケイコ)みたいな。ケイコって誰だ?
ふらりと家電量販店に足を踏み入れると、格安スマホ販売員のお兄さんに捕まりました。正直ちょっと興味はあったのです。何かと出費の多い今日この頃、少しでも生活費を減らして貯蓄に回したいと思っていました。
料金プランを聞いても魅力的。
端末もそこそこ良さそう。
けれど、どこか煮えきらない態度の私に、お兄さんはかなり熱の入った説明をしてくれました。
「毎月携帯料金に8000円くらい払ってるんですよね? それが、格安スマホに乗り換えるだけで毎月3000円くらいになるんですよ。つまり、違約金を払っても2ヶ月くらいで回収できるんですよ!」
「そ、そうですねぇ……」
「回線も大手通信会社の回線と同じものだし、端末もいい物が入ってて、全然ストレスないです!」
「はぁ、そういう話を聞いたことはあります……でも……」
「もう、何がそんなに不安なんですか?」
不安……というか。
「いやぁ、なんというか……長年連れ添った男とは別れづらい、みたいな感じですかねぇ……」
そう、私たちは既にズブズブの関係にありました。
私と、この契約は。
初めて携帯電話を手にしたのは、中学3年生の頃です。何故か受験の直前に買ってもらいました。(普通、合格してからだと思うんですよね、こういうの!笑)
それから、au一筋12年。
その12年の間に、携帯はどれだけ進化したことか! カメラがついたり、アドレス交換を楽に行うために赤外線通信がついたり、小型化したり、かと思えばスマホが台頭してきたり……。
ピンクや白や、シルバーグリーン。色や形を変えながら12年一緒にいた私たち。
しかし、お兄さんは「正義感と良心の塊」の女友達さながらに私に畳み掛けます。
「考えてもみてくださいよ、12年一緒にいるからって大した割引とかないでしょ?」
「ないですねぇ……。何ヵ月にいっぺん、1GB通信量増やしておいたから! ってメールが来るくらいですかねぇ」
「しょっぺえ! そんなん、たまーに皿洗ってくれるレベルのヒモ男と同じですよ! なのに、そんな男のために高い料金払い続けるんですか!」
「いや、そのサービスがしょっぺえっていうのは、私だって承知の上なんです! けど、なんでしょうね、この離れがたさ!」
お兄さんは訳がわからないよ、と言いたげに、肩をすくめます。すみません、とヘラヘラ笑いながら、私は彼との関係について頭を悩ませていました。
正直自分でも、新しい男に乗り換えるべきなのかな、と思っているのです。毎月5000円も安くなるなら決断は早い方がいい。
あぁ、でも……。
私たち、ずっと一緒にいたじゃない……。
英雄……。
キャンペーン、2月一杯までだそうです。
あと2日で結論を出せるか。英雄とのズブズブの関係に見切りをつけられるのか。
乞うご期待です。
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本日の起床時刻
9:46
朝ごはん
カレーパン+中華スープ
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