モーニン!

ただのOLが平日限定で9:00までに更新するブログ

大切なことはぜんぶ、山田詠美に教わった。そのほか、もろもろ好きな本の話

おはようございます。あやなです。

好きな作家と本の話をします!


【11月は毎日更新!!】心から好きだと言いたくて、言えなくて、少しふるえちゃうこの気持ち。 - モーニン!

※今日書いた記事の続きですが、こちら単体で読めます。

 

1.山田詠美

好きな作家を挙げなさいと言われると、最初に出てくるのが山田詠美さん。一人だけ挙げなさいと言われても、この人を挙げると思います。大好きな作家さんです。

風味絶佳 (文春文庫)

風味絶佳 (文春文庫)

 

初めて読んだ「山田詠美」は「ぼくは勉強がでにない」だったのですが、ハマるきっかけになったのはこちらの本でした。高校の図書館に新刊で入ったから表紙に惹かれて読んだはず。

最近やっと読んだ「学問」も好きでした。発刊当時、博多バスターミナル紀伊國屋でサイン会やってたんですよね。なんで行かなかったのかわからない。行けばよかったです。今でも悔やんでます。

言葉選びのセンス、人の描きかた、きわどいことを書いているのにピュアなところが大好き。いつ読んでも文章が生々しく、肉感的で、それでいて瑞々しい。

先生が教えてくれない、人生において必要で大切なことはすべて、「山田詠美」に教わってきた自覚があります。別名耳年増とも言いますが。少し先を歩んでくれた本の数々。肉体的な恋の精神性を説く、姉のような存在でした。

 

2.伊坂幸太郎

私のなかで、何を読んでも面白いと言えば山田詠美さんとこの方。伊坂幸太郎さんも高校時代にハマった作家さんなので、この時期の読書体験が私にどれだけ影響を与えていることか。

死神の精度 (文春文庫)

死神の精度 (文春文庫)

 

初めて読んだ「伊坂幸太郎」は「魔王」でした。伊坂フリークの友達に「魔王面白かったー!」と言ったら「伊坂幸太郎は刊行順に読んでほしかった!」と力説されました。後からその意味がわかった。前の作品に出てきた登場人物が再登場する系の小説、大好物です。

それはおいといて、「死神の精度」の伏線回収大好きなんですよね。最近読んだ伊坂幸太郎は「アイネクライネナハトムジーク」でした。めっちゃ良かった。伊坂ファンでよかったです。

 

3.京極夏彦

なんで好きなのか自分でもよくわからないけれど、めっちゃ好きな作家さん。それが京極夏彦さん。個人的に、秋の夜長を一緒に過ごしたい本といえば京極作品です。

文庫版 絡新婦の理 (講談社文庫)

文庫版 絡新婦の理 (講談社文庫)

 

正直、最初に読んだのは京極堂シリーズではなく、「巷説百物語」でした。しょうがないね、「後巷説百物語」が直木賞獲った頃だったので。「巷説百物語」、「続巷説百物語」、「後巷説百物語」を図書館で借りてきて一気読みしました。ちょうど今の時期くらいの、肌寒い秋の夜。毛布にくるまって、豆電球をつけて、本読んで徹夜したのなんて初めてでした。京極堂シリーズはどんどん面白くなります。個人的に「絡新婦の理」が一番簡潔にまとまっていて、読みやすかったです。短い(京極作品比)ですしね。

京極作品は文庫本がサイコロみたいに分厚いのに、読み進めていく間に読み終えるのが寂しくなっていくのが本当に意味わからなくてすごいと思います。

 

4.三浦しをん

この方ほどタイトルに命かけてる系の小説家を知らない。そして、タイトルに惹かれて買って、面白くなかったことがない。いつの間にか作家買いするようになった作家さんです。

きみはポラリス (新潮文庫)

きみはポラリス (新潮文庫)

 

最初の「三浦しをん」は「まほろ駅前多田便利軒」でしたね。(こちらも例にたがわず直木賞獲った頃に読んだんだ、許せ)

この本がほんとに好きです。三浦しをんさんの文章は独特なんですよね。硬質なのにリリカルで、理知的でありながら情熱的、冷たいんだか熱いんだかわからない。癖になります。描写も淡々として美しい。

 

5.柚木麻子

今一番注目している作家さんです。いろいろ読んでみてる最中なのであまり語れません。とても勉強になる!

BUTTER

BUTTER

 

 

6.千早茜

今年一、出合ってよかった作家さん。今、私の中で、柚木さんと「二大勉強になる作家さん」と話題に。激情に駆られているのに計算ずくで刺してくる感じ、たまりません。

男ともだち (文春文庫)

男ともだち (文春文庫)

 

 

殿堂入り:太宰治

太宰治が好きなのは、もう理屈じゃないと思うんですよね。太宰治の雑誌で高橋源一郎さんが「太宰治の文章に今一番近い書き方をしているのは、山田詠美」みたいなことを書いていて、私はものすごくしっくりきました。

太宰治山田詠美のような言語感覚で小説を書けるようになったらもう何もいらないよ、寿命だって5年くらい売っ払っちゃっていいです。

ストーリーテラーがなんの、とか、キャラメイクがどうの、とか言うけれど、小説を書く人間が美文に憧れるのは道理だと思う。

ろまん燈籠 (新潮文庫)

ろまん燈籠 (新潮文庫)

 

好きな作品は選べないけど、この本は何度も読み返しています。

 

……ふぅ。

い、いかがでしょうか。以上、愛だけを詰め込んだ記事でした。引用も何も一切してない上に、感想もほぼ書いていないので何も伝わっていないかもしれません。これを読んで、「おもしろそう!」「読んでみよう!」とはならないかもしれません。

ブックレビュー面白い人、すごいと思います。

最近見つけた、この方のレビューがとても好き!


これは原作超え!伊坂幸太郎映画3選 - アヒルと鴨のコインロッカー など - シミルボン

小説もブログの文章も、もっと面白くなりたい。美しくなりたいです。書くしかなくて、読むしかないんでしょうね。でも技術以上に、核になる何かを大切にしたいな、と思うのはきっと悪いことではないはずなのです。

甘いのかもしれないけれど。

核になる何か、って結局「愛」でしかないと思うのです。

こういう、美学の世界に生きている自分を嫌いになれない。だから小説を書いているんでしょうね。