モーニン!

ただのOLが平日限定で9:00までに更新するブログ

【第62回】わたしのindependence day

おはようございます。あやなです。

2月1日です!

いやぁ、あれから1年ですね。むしろ、まだ1年しか経ってないのか。そっちの方が驚きかも。2016年、私の周りが劇的に変化してしまったせいで、随分遠くまで流されてきたような気もします。

今日は私にとって、特別な日です。

independence day、つまり独立記念日です。

正確にいうと「私の」ではなく、「私の尊敬する方の」独立記念日。1年前の2月1日、それまでいた環境を変え、新しい一歩を踏み出されました。

19の頃から、10歳年上の彼はずっと心の支えでした。家族や友人をはじめ、私は出会いに恵まれ、たくさんの方に支えられ、大事にしていただいて生きてきた自信があるのですが、中でも彼との「出会い」は私の人生を大きく変えてしまったのではないかと思います。いい意味でも、悪い意味でも。

何もうまくいかなかった頃、誰かのためにと願えば願うほど裏目に出てしまったあの頃、誰も信じられず卑屈の塊だった私を外に連れ出してくれたひとでした。

夢を見せてくれました。たくさんの出会いをくれました。あの背中に追いつきたい、と思わせてくれました。

好きで好きで仕方なかったけれど、反面、好きでいることがずっと後ろめたかった。

少し、気持ち悪い話をしてもいいですか?

実は、この朝活ブログ「モーニン!」を始める以前、今から2年ほど前にブログを始めていました。(こちらを更新するようになってからは全く更新していないのですが、今も残してあります。私の恥部詰め放題パックです。ぶっちゃけ読まない方がいいです。読んでも触れないでください。マジで)本当は1月1日から始めたかったけれど、いろいろと立て込んでいて1ヶ月後の2月1日に開設しました。

それから1年後の2月1日、彼は独立しました。

その日は妙に早起きしてしまって、ふとTwitterを開き、早朝のタイムラインが騒々しいのに気づきました。彼の退所と独立。驚きのニュースが駆け巡っていました。

まさか、と思いました。

からだが震えました。

なぜって、その日1周年を迎える予定だった、ブログのタイトルは、

independence

だったからです。

ブログのタイトルにindependenceを持ってきたのは、特に深い意味もなく、ブログを開設する数日前にカラオケで友人が歌っていた曲のタイトルを拝借しただけです。なんとなく耳に残っていたので。ブログを始めたのもなんとなくでした。完全に壁打ちの気持ちで始めて、王様の耳はロバの耳ごっこをしていただけです。

まさか、同じ日に尊敬する方がindependenceしちゃうとは思わなかったんですよ!

割と昔からこういう妙な一致を見せることがあって、(たとえば、小説でモデルにしていた俳優さんがそのキャラと同じ名前の役を実際に演じることになったり。堺雅人にプロポーズされる夢を見たら、その数日後に菅野美穂さんと結婚発表があったり。まぁ、ただの偶然なんですけどね、ちょっとびっくりしますよね)そのたびにぞくっとするのですが、正直このときほど怖かったことないです。

思い込みと言われてしまえばそれまでですが、私はこの不思議な合致に意味を持たせたい。ただの偶然でスルーしてしまいたくないな、と思います。

私はずっと、私の「好き」が後ろめたかった!

意味のないものに意味を見出だして喜ぶ気持ち悪さを自嘲していた!

でももう、胸を張りたい。自分で自分を否定したくない。

【independence】……自立、独立。

他力本願上等、ノー粗相ノーライフな私にはどうも似合わない言葉です。けれど、2月1日の佳き日に、しっかり自分の力で立つということを改めて心に留めたいと思います。

彼の生き方。彼の足跡。私が心を奪われたのは、誠実で不器用で優しい、その生きざまであったはずだから。

独立記念日、おめでとうございます。

小野大輔さん。

私はもっと、あなたに近づきたい。

10年先の未来へ。

自分の足でしっかり立って、私は私のフィールドであなたの背中を(勝手に)追いかけたいと思います。


小野大輔|DAISUKE ONO OFFICIAL WEBSITE

 

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本日の起床時刻

5:42

朝ごはん

ネオバターロール+コンソメスープ

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私が意地で黒髪ロングを貫く、切実な3つの理由

おはようございます。あやなです。

非常に勝手ながら、今日まで朝活をお休みしゆっくり寝ました。明日から2月!  早起きの生活習慣を戻して、心機一転がんばりたいと思います!

心機一転、といえば。

最近、髪を切ろうかなぁ……と思い立ち、心がゆらゆらしています。

と言いますのも、私がお世話になっている福岡天狼院で、どうやら髪切るブームが来ているようなのです。よく話すスタッフさんたちがこぞって髪を切り、しかも前より可愛くなっている……!!  なにそれアップデートですか?  ソフトウェア更新したんですか???

ひとが髪を切って可愛くなっているのを見ると、無性に「いいなぁ」という気持ちがわいてきて、私も思いきって髪切っちゃおうかな、なんて、そわそわ。

だってアップデート、したいじゃん?

去年の9月に前髪を切りに行って以来、美容室から離れてしまっています。そのときも自ら足を運んだわけではなく、頑張って伸ばしていた前髪がどーにもこーにもいかなくなって(※癖毛)泣く泣く切りに行ったわけです。その前は6月に。その前は遡ること3年前。伸ばし放題でした。正直なところ、私は美容室があまり好きではないのだと思います。

けれど、そんな自分を変だと思ったことがありませんでした。

やだ……もしかして私、世の中の女性に比べて、美容室に行かなすぎ……??

疑念を抱くようになったのは、去年の8月、先で述べた福岡天狼院店長の川代さんに出会ってからです。まだ知り合って半年くらいなのに、彼女はよく髪型を変えます。はじめは、金髪で肩につくかつかないかくらいのボブ。それから一時して、おだやかな栗色のミディアムボブに。そして、最近また切ってショートに。

「川代さん、その色、超いいですね!  暗め似合ってます!」

「ボブかわいい~!  メイド服と雰囲気合ってる!」

「えっ、短くしちゃったんですか!  でも、ショートも似合う!」

たった半年で確実に3回はアップデートしてる。それに比べて私の現在の髪型は……

黒髪+ミディアム(鎖骨くらいの長さ)+ゆるいウェーブ(とれかけパーマと癖毛のコンボ)

……やる気なさすぎかよ。

しかし、私にだって黒髪ロングを貫く立派な理由があるわけで!  今一度、弁解いたしたく候う!

 

1.めんどくさい

のっけから立派じゃない理由で怒られそうですね!

しかし、聞いてくださいよ。私、異常なくらい髪伸びるの早いんです。6月にボブまで切ったのに、9月には肩につくくらいの長さになってるんですよ。短くしがいがないんですよ!

色なんて変えちゃった暁には、即プリンです。あ、プリンというのは髪の毛が伸びることによって根元だけ黒くなってしまう現象の通称です。

ちょこちょこ染め直すとかマメなことできないし(やりたくないだけ)とにかくめんどくさいことはできるだけ避けて通りたいわけです!!!

 

2.黒髪ロング厨

アイドルオタクの中でも「こじらせちゃってる奴」が陥りがちな病……それが「黒髪ロング厨」です。黒髪ロングの女の子は清純で可愛いと無条件に信じ、茶髪にした瞬間に裏切られたと騒ぎ立てる。似合う髪型ってそれぞれ違うのだし、おしゃれをしたい年頃の女の子に「黒髪清純神話」を押し付けるのはひどいオタクのエゴだとわかっているのです……。

でもやっぱり黒髪が好きなんや~!

黒髪の女の子って可愛くないですか?  ショートも好きだけど、ボブもいいんだけど、やっぱり黒髪ロングは永遠の憧れでしょう!  お嬢様っぽさ炸裂しちゃうでしょう!

身近にいそうでいない、触れられそうで届かない、高嶺の花感にやられてしまうんや~!!

……ごめんよぅ。茶髪の君も好きなんだけど。

せめてもの懺悔に、私も黒髪を貫くからさ、という気持ちです。はい。

 

3.地毛の色がなんやかんやで一番好き

黒髪黒髪といいつつ、私の髪は真っ黒ではなくほのかに茶色がかっております。光が当たれば明るく、普通にしているとおとなしい黒に見える自分の髪の色が、私はとても好きなんです。

昔、私も髪を染めてみたくて明るくしていた時期がありました。ピンクブラウンにしたんですけど、運動部で日に当たりすぎて金髪になってしまい、サーファーと呼ばれていたことはいまだに話のネタになります。

初めて染めるとき、美容師さんが言ってくれたのは、

「あやなさん、こういう色になりたいって女性結構多いんですよ。きれいな色してるのに、染めちゃったら勿体ない気がするなぁ」

そこまで言ってくれたのに、

「いいんです!  一回くらい私だって染めてみたいんです!  違う自分になってみたいんですよぉ!!」

私はアップデートしたかった。けれど、実際に染めてみて思いました。私に一番似合う色は、自分の髪の色なんじゃないかって。

なつかしの(!)ポケットビスケッツが歌う、「YELLOW YELLOW HAPPY」にこんなフレーズがあります。

もしも 生まれ変わっても また私に生まれたい

この体とこの色で生き抜いてきたんだから


ポケットビスケッツ/歌詞:Yellow Yellow Happy/うたまっぷ歌詞無料検索

この歌がとても好きで。

28年付き合ってきた私の「色」を大事にしてあげたいな、とも思います。

 

……だけど、だけどさ!

アップデートはしたいんですよ!

川代さんみたいに!

私がのうのうとソフトウェアを古くしている間に、彼女は3回もアップデートしてるんですよ!

なんなの!  置いていかれるわ!

あぁ、どこかにこの髪の色を変えずにがらっと雰囲気をアップデートしてくれるスタイリストさん、いらっしゃらないかしら。

我こそはとおっしゃる方からのご連絡、お待ちしております。

 

そうそう、重要なお知らせです。

私がアップデートしたくなったきっかけである、福岡天狼院店長の川代紗生さんが今夜23時からNHKの「人生デザインU-29」という番組に出るそうです!!!!


人生デザイン U-29 - NHK

私はリアルタイムで見る、録画して見る、再放送もまた見るのコンボを決めるつもりです。好きすぎだな?笑

川代さん、この時から髪型、変わってますので!!

放送をご覧になって興味を持たれた方は、福岡天狼院に会いに行っちゃえばいいんじゃないかな!

そしたら、「あっ、アップデートしてる」ってなると思うので。ぜひに!

 

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本日の起床時刻

7:16

朝ごはん

たまご丼

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ストイックにだらける私なりの生き方

おはようございます。あやなです。

1月も明日で終わりですね!  早いですね~!!

1月はそこそこ忙しかったです。

……嘘、強がりました。結構きつかったです!!!

何がきつかったって、自転車の調子が良くなくてですね……。走っていると突然後輪にブレーキがかかり始めるんですよ。ちゃんと車輪が回ってくれなくて。おそらく成人式周辺の、自転車で転んだ日を境に調子が悪くなったのかなと思います。ブレーキの接触が良くないのかもしれません。

整備不良なら直せよ、と思われるかもしれませんが、何をどうしたらそうなるのか、自転車屋さんに持っていこうとすると急に良くなるんですよこの子。病院に連れていこうとすると急に元気になる子供みたいに!

「ほら、母さんと一緒に病院行くよ!」

「ぼく、大丈夫だよ、元気だもん!  ホラ!!」

こんな気分を味わいました。未婚なのに。

わがままな息子です。なのに朝急いでいるときに限って車輪が回らなくなり、私は毎日汗だく+息切れで出社することになります。それでなくてもギアを5段(最大)まで上げているのに、余計に負荷がかかることに……。

はぁ、今日こそ自転車屋さんに連れていきます。1ヶ月ほどこの調子なので、肉体的な疲労が半端ない。

時間がないとか、忙しいとか、疲れているとか、あんまり口に出したくないなぁ(出した時点で、納得できる尤もらしい言い訳を自分に提供してしまえる気がするので)と思いつつ、1ヶ月の振り返りとして素直に1月はきつかった、と言わせていただきます。

 

しかしながら、私のモットーは、

「他人に甘く、自分に全力で甘く!」

ただ甘くするんじゃない!  全力で、がポイントです。ガチで、本気で、全身全霊かけて、自分に甘くする!

自分に甘くすることに関して、私は誰よりもストイックな自信があります。

私、これでも昔は「自分に厳しく、他人に甘く」を目指していたんです。けど、この生き方ってすごく無理があるなと思いました。自分に厳しいひとって、他人にも同じように厳しいんですよね。できたところよりもできないところを糾弾するのに忙しい。私も昔はそうでした。私がこれだけ頑張って、これだけの成果を出せるのだから……って、追い詰めてばかりいたのかもしれません。

その生き方をやめようと思ったのは、大学生になってからでした。

自分に厳しく他人にも厳しい、一人の女の子に出会いました。私はその子と何度も大きな喧嘩をしました。チームの運営方針をめぐって。「独善的だ、あなたのやり方には愛情を感じられない」と言いました。彼女は「でも、私はこういうやり方しか知らない」と泣いていました。

挫折を知らない、強いはずの彼女は、子供のように泣き、最終的に私はチームを去ることで彼女と道を分かつことになりました。その後一度も会っていないし、連絡もとっていません。いい別れかたをしなかったので、今更会いたいとも思いません。

ただ、……正しく強いはずの彼女は、誰よりも苦しそうでした。

私は甘ちゃんなのかもしれません。でも、正しいひとよりも、優しいひとになりたいなと思いました。

自覚的に全力で自分を甘やかすことで、少し苛立ったときも「いや、私はこれだけ自分に甘くしてるんだから、他のひとにも甘く生きなきゃだめなんだ」と我に返ることができます。「自分に甘く」生きる負い目を意識的に自分に課すことで、あの頃よりも「優しいふり」ができるようになりました。

きっと本質的には私はちっとも優しくなっていないし、より良く生きることもできていないのだと思います。

けれど、今もし目の前に決別した彼女が現れたら、「自分に甘くするって、すごくいいよ!」と言ってあげたいです。自分を追い詰めるような生き方をしていた彼女。突き放すように別れてしまったあの頃の自分。分かり合えるかはわからないけれど、「他人に甘く、自分に全力で甘く」生きている今だからこそ、彼女の弱さに寄り添えるかもしれない。あのときこうできていたら……なんて、考えるのもおこがましいくらい、くだらない「タラレバ」ですが。

 

今日も日付ギリギリになってしまいました。

明日までちょっとお休みします(>_<)

セルフ・ダンピング ~私の心は100g0円で買えます~

おはようございます。あやなです。

最近、自分の恥部をさらすことに躊躇いを覚えなくなってきました。文章教室(ライティング・ゼミ)の影響もありますがそれ以上に、こうして毎日ブログを書いていることが大きいのだと思います。このブログでは見聞きしたものを含めとにかく自分のことばかり書いているので、少しでもネタになりそうなことは何でも見つけて書く。更新を続けていくためにはなりふり構っていられません。(なにしろ、毎日書くと宣言してしまったので。)これを続けていると、徐々に自分の精神を切り売りしているような感覚に陥ります。はじめは抵抗があったけれど、もはやどうでもよくなってきました。売れるもんがあるなら、全部売ってやんよ、という気持ちです。

中高生の頃読んでいた少女小説の一つに、「マリア様がみてる」という作品がありました。カトリック系お嬢様校に通う女子高生たちの優雅な日常を描いた青春ものです。シリーズ3巻「いばらの森」で、こんなことが語られていました。以下、台詞はうろ覚えです。

「肉体を売るのと精神を売るのに、何か違いがあるの?」

いや、全然違うでしょう!  当時、そのシーンを読みながら私は思いました。けれど、その、「違う」と思った理由をうまく説明できませんでした。

いばらの森」は大体こんな話です。

白薔薇さま」と呼ばれる生徒会長・佐藤聖の過去にそっくりな小説が発売された。この小説を書いたのは白薔薇さまなのか、それとも白薔薇さまの過去を暴こうとする誰かなのか?  生徒会のメンバーはこっそり調査に乗り出す。

上記の台詞は、調査をすることになったとき「白薔薇さま」の親友である「紅薔薇さま」が言ったこと。学園ではアルバイトは禁止されており、本を出版することはそれに当たらないか。過去、密かに風俗で働いていた生徒が退学させられたこともある。

紅薔薇さま」の挙げる例に、「風俗と文筆は違うでしょう」と噛みつく後輩。それに対する返答が、これだったわけです。

極端な喩えと言いますか、暴論だなぁとは思います。けれど、「文筆は精神を売る仕事」という「紅薔薇さま」の考え方は当時から小説を書いていた私には、なんとなく引っ掛かりを覚えるところでずっと記憶に残っていました。

 

正直なところ、私の過去は後ろめたい記憶ばかりでして、何を書こうとしても「これは隠しておきたい」「この話は誰にも知られたくない」と自己防衛に走っていました。おそらく、他のひとにとってはそれくらいで、と笑ってしまえる程度のことなのですが。

この話をしてしまったら引かれるのではないか、嫌われるのではないか、既にある私のイメージを壊すことになるのではないか。

そんなことを考えて、本当にある感情をそのままぶつけることができませんでした。

けれど、毎日ブログは書かないといけない。

ネタが切れていく。どうしよう。それに、当たり障りのネタで書くよりも、面白いものが書きたかった。どうせ書くなら、より面白く。

それを続けているうちに、何を書いてもいいやって気分になってきました。今はもう、自分のことはどうでもいいです。恥部を晒すことで共感を得られたり、おもしろがってもらえるなら、私は喜んでこの精神を差し出そう。

自分のイメージってなんだ?  自分が一番自分のことをわかりもしないくせに、なにを偉そうに取り繕っていたんだか。

もうやめます。やめました。

100g 0円での量り売り。叩き売りです。価格破壊です。そんな感覚で記事を書いていきます。

"えっ、こんなひとだったの!"

"あなたがこんなひとだと思わなかった!"

はい、私はこんな人間です。引いてもらって構いません。面白がってもらえたら最高です。驚く記事をこの先書くかもしれませんが、暖かい目で見ていただけたら幸いです。

存分に、肉を食らえよ

おはようございます。あやなです。

肉の気分です。魚より、肉の気分です。私の好きな食べ物はとにかく麺類で、うどんに始まりラーメン、ちゃんぽん、そば、そうめんと、麺づくしです。

次に好きなのがいくらの軍艦巻きです。サーモン刺しも焼き鮭も好きです。生まれ変わったら熊になりたいと思う程度にはシャケを愛しています。鯖も好きだし、アジも好きだし、ハマチも好きです。

だけど、基本的には魚派なんですけど、今だけはものすごく肉なんです。肉を食べるときは「食べる」より、「食う」を遣いたくなります。お上品な物言いで取り繕っては肉に失礼じゃないですか。肉食いたい。肉肉肉……!

まず、生肉が好きです。馬刺とか桜ユッケ。

次に、ハンバーグが好きです。合挽きミンチで具だくさんの奴。

でもこういうときは焼肉かステーキしかないって相場が決まってます。しっかりした肉の味を噛み締めたい。柔らかいのにちゃんと味のついた厚みのある牛肉を、よく噛んで食べたい。じゅわじゅわと滲み出る幸福を噛み締めたい。

走りきったあとで肉を欲するのは、動物としての本能なのかなと思ってみたりもします。なにしろ、今週は忙しかった。とてもとても。体感速度的に3日くらいしかなかった気がします。1月でこんなに忙しいなら、2月はもっとあっという間に過ぎてしまうんでしょうね。日々の慌ただしさに耐えるためにも、私は肉を食わなければならない。とにかくお腹がすいています。

文章を書いている間、ひどくお腹がすく現象ってなんなんですかね。こういうときにポテチなどを摘まんでしまうと非常に良くないとわかっているので、私は高揚感と焦燥感の中でファミマのイカソーメンをばりばり貪り、延々コーヒーを飲んでいるわけです。あ、普段はジャスミン茶かお酒を少々。コーヒーは家ではあまり飲みません。切羽詰まっているときだけです。

あぁ、だからだよ、肉が欲しくてたまらないのは。

肉を食らいたい。

それから、本を読みたい。

映画を見たい。ライブに行きたい。登山したい。

普段とにかく出不精でインドア志向なのに、こんだけアクティブな感情がむくむくと湧いてくるのですから、〆切後の解放感はすごい。

悔いは残りますが、くよくよしてはいられないので、まず私は肉を食らいたい。

省エネ人間をやめます。高馬力でがつんがつん走りたい。
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あぁッ、肉……!

肉ちゃん、会いに行くから待っててねーン!!!

 

【第61回】自信、自尊心、自分自身

もっと自信を持ってもいいんだよ。でも、自信は何度も砕かれるものだからね。

 

生まれてはじめて、「ファン」ができました。高校2年生の春、うら若き女子高生だった頃。私のファンだと言ってくれたのは国語のU先生でした。

「あやなさん。U先生が呼んでるから、放課後職員室に行くように」 

「U先生?」

あぁ、あの"眼鏡をかけたしろくま"みたいな風貌の……。その程度の認識しかない先生でした。

教科の担当ではなく、教えている学年も違うU先生に突然職員室に呼び出され、何事でしょうかとハラハラしながら出頭すると彼は文芸部の部誌を差し出して、「君の小説を読んだよ」と厳かに言い放ちました。

「僕が教えているクラスには文芸部のーー君の後輩がいてね、ほら、Mさん、わかるだろう?  あの子が部誌をくれたんだ」

「ひぇ。そうなんですか……先生にまで目を通していただいて、恐縮です」

「僕も高校時代、文芸部だったんだよ。最近の若い子はこんな小説を書くんだなぁ、かわいらしいなぁ、と思って読んでいたら、君の小説を見つけた。衝撃を受けたよ、高校生がこんなものを書けるのかって」

はっきり言おう。僕は、君のファンになりました。

U先生は、"眼鏡をかけたしろくま"は大きなからだをぐいと乗り出し、熱く語り始めました。

当時の私は歴史あるD高の文芸部員でした。ぶっちゃけこの文芸部に入るため、志望校を変えたのでした。

私は文芸部で、いわゆる、ボーイ・ミーツ・ガールの青春小説のようなものを多く書きましたが、そういったものは全部「上っ滑りしてる」「笑える話のはずなのにあんまり面白くない」「恋愛ものは向いてない」と散々な言われようでした。私も部誌を読んでいて、確かにそう感じました。他の部員のように、明るく爽やかな小説を書くことができませんでした。

そのかわりに書いたのは、ミステリのようなサスペンスのような、殺人犯の手記でした。自分の人生を狂わせた男の娘かもしれない少女に恋い焦がれ、行き場を失った男の独白です。

ひとがひとを殺すとき、殺人犯は殺す者の中に何を見ているのだろう、とずっと考えていました。憎悪なのか、快楽なのか。それとも対象のすり替えなのか、反射なのか。今、話の内容を思い出すと、とても稚拙で恥ずかしくなりますが、U先生はどうやらその小説に目を止めてくれたようでした。

「すごい話だった。重いテーマをよく書ききったと思う」

しかし、「僕は君のファンだ」と言うくせに全肯定してくれないところが、U先生らしかったのかもしれません。昔から不思議なんですけど、私を好きだと言ってくれる方は一様に私に厳しいのです。U先生もまたそうでした。

「やめてください。そんな風に誉められたら、私うぬぼれてしまいます」

「自惚れていいんだよ。君はもっと自信を持ってもいいんだ。ただ、自信は何度も砕かれるものだけどね」

あ、そうなんだ。ありのままの君でいいんだよ、とか、君は誰よりも優れている、とか、そういうのじゃないんだな。べた褒めはしてくれないんだな。現実的なアドバイスは嬉しくもあり、少しがっかりしたりして。

U先生は眼鏡の奥の小さな目を細めて、嬉しそうにしていました。

「自信をつけては砕かれて、砕かれてはまた自信をつけて、そうやって書いていくといい」

悔しがって泣きわめく君は、一体どんな小説を書くんだろうなぁ。今から僕は楽しみだよ。

 

嬉しそうなU先生とは裏腹に、私はきょとんとしていました。先生の話がぴんとこなかったのは、泣きわめく自分の姿が想像できなかったからでした。

いつか私も猛烈に悔しがって泣きわめく日が来るのだろうか……そんなことを考えている時点で、その頃の私は十分自惚れていたのだと思います。

あれから10年経ちますが、私はこれまで悔しがって泣きわめくということをしたことがありませんでした。泣きわめくくらいなら諦めてしまった方が楽だから。みっともなくしがみついてでも成し遂げたい情熱など、私には無縁なのだと思っていました。

U先生、今かもしれません!  今こそ、悔しがって泣きわめくときなのかもしれません!

私には「情熱」と「執着」の違いがわかりません。だから、なにかを好きになるのがひどく怖かった。「好きだから」を理由にすると、途端に手放してしまいたくなります。どうして書いているのか。「好きだから」なのか「過去の夢にとらわれているから」なのか、いつも迷いました。他のひとは皆、まっすぐ歩いているように見えて、ひどくうしろめたかった。はるか先を歩くその背中を、なにも言わずじっとりと見つめています。私に足りないものは何だろう。私と彼/彼女らの違いは何なんだろう。そんなことを延々考えながら。

U先生、これが私の泣きわめく姿です。どうですか?  自信も自尊心も砕かれて、ぼろぼろの自分自身で書けるものを探しています。正しく「好き」でいられない私は、正しく「悔しがる」こともできないのです。ごめんなさい。心はずっと叫んでいます。誰にも聞こえないかもしれないけれど。

こんな私は、どんな小説を書けるのでしょうか。U先生、今になってやっと、私も楽しみになってきましたよ。

 

先日、母がラインで母校の写真を送ってくれました。青空の下、グラウンドのフェンスにくくりつけられた白い横断幕がたなびいて。小さく写り込んだ赤い文字は「D高文芸部 最優秀賞3連覇」と。

後輩が、がんばっている。

ちくしょー!  上には押し潰され、下は伸びてくるし、圧死しそう!  もう、勘弁して!

とりあえず私は、無意識に自惚れていたかつての部員として、いつか文芸部に錦を飾りたいと思っているところです。NHKの「課外授業 ようこそ先輩」よろしく、招かれたいですね、プロの作家として。そして、話をするんだ。青春小説を書くと滑ってると言われたこととか、恋愛小説は向いてない話。U先生に教えられた、「自信は砕かれるもの」だという話。悔しがって泣きわめいている今の私を、早く、笑い話にしちゃいたい。早く舞台に立ちたい。声量を上げるために腹筋に励んでいる真っ最中です。

 

……というわけで、悪足掻きします!

レベッカの「Maybe Tomorrow」を聞いてたけど、どうやらそんな場合じゃないらしいので、アン・ルイスメドレーにスイッチを切り替えることにします。

では、また明日。

 

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本日の起床時刻

3:10(仕事はちゃんとやりました)

朝ごはん

ファミマのイカソーメンをむさぼり食った

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【第60回】株式会社ヘイシャの珍事件簿

おはようございます。あやなです。

事件は昨日の夕方、15:46に起こりました。現場になったのは弊社の女子トイレ。私はいつも通りそこで手を洗い、退社まであと1時間ちょっと、さぁもう一踏ん張りがんばるぞと頬を叩いて気合いを入れたところでした。

鏡に見知らぬ女が映っていました。

クマのひどい、青白い肌の女です。髪は黒く長く、ぼさぼさと頬にかかっています。

思わず叫びだしそうになりました。こんな女、うちの会社にいた?

小さな目。薄い眉。

……薄い眉?

そこで私ははたと気づいたのです。気づいてしまったのです。

……きょう、もしや、アイメイクをごっそり忘れてしまっていたのではないか?

そうです、鏡の中の見知らぬ女は他でもない私だったのです。そういえばギリギリで家を出たもので、5分で化粧したんだっけ。下地をつけてファンデーションを塗ったところで、「あ、やばいやばい」も慌てて家を出た気がします。そして午前中から午後にかけてものすごく忙しくて、トイレに行っても鏡なんか水に手だけ洗ってさっさと自席に戻る始末。

「私、こんな顔だったっけ……?」

アイシャドウもマスカラもしない目は、子供のそれのように小さく。

アイブロウを忘れた眉は薄く、ぼんやりとしていて。

ビフォーアフターで劇的に顔が変わるほど、メイクの達人ではありませんが、やはり化粧のあるなしで顔の印象は変わってきます。

女性の皆さんならおわかりいただけると思うのですが、完全にすっぴんの状態で鏡を見ることって実はそんなにありません。外に出ている間は化粧をしているし、家に鏡は1つしかないので。おそらく、すっぴんの顔を見るのは化粧を落とすときくらいだと思います。スキンケアにこだわっている方なら、もしかしたら化粧を落としたあとでパックをしてみたりマッサージをしてみたりするのかもしれませんが、私は気が向いたときにちょろっとパックをするくらいです。

しかしまぁ、すっぴんの顔を忘れそうになるほどだとは思わなんだ……。

誰だこいつって割と本気で思いましたからね。

見知らぬ女がいる恐怖は味わわなくて済んだけれど、自分の素の顔を忘れそうになっていることの方がよほど怖い話です。

そしてもっとおそろしいのが、そのままほぼ1日働いていたという事実……!

あぁ、もしや、「あいつ今日目なくない?」「顔のパーツ家に忘れてきたんじゃない?」とか同僚に思われていたのでしょうか。おそろしや!

急いで化粧を整え、近くの席の先輩に「聞いてくださいよぉ、今日目から上のメイク忘れてきちゃったんですよー!  恥ずかしいー!」なんて言ってたら、先輩はこう言いました。

「え、そう?  いつもと変わらんよ?」

化粧を整えたところで、自分で思うより、大して顔変わらんのやな、と。自意識過剰でした。しかしまぁ、なんか、ほっとしたような、がっくりしたような!

 

会社の珍事件簿っていうか、お前の珍事件簿じゃないか! というツッコミはなしでお願いします。

それでは、本日はこの辺で。

明日は金曜日。1月もあと少しですね。早いー!!

 

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本日の起床時刻

5:36

朝ごはん

おにぎり

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