私の郷土愛はセブンで買える安い愛
おはようございます。あやなです。
冬です。年の瀬です。
今年は暖冬なのかなと思っていたのですが、ここ最近、本格的に寒くなってきましたね!
私、冬が嫌いです。でも暖冬とかいう中途半端な冬はもっと嫌いです。おらぁ! 冬将軍なにサボっとるんじゃい! しゃきっと北風吹かせんかい! って思う。元ヤンではありません。
さて、昨日で仕事納めも恒例の忘年会も終わりまして、明日大晦日、ようやっと実家に帰ることになりました。
私は福岡在住ですが、生まれも育ちも長崎で、福岡は大好きなのにいまだに自分は長崎人だと思っています。長崎県は一口に長崎といいましても、長崎市内、佐世保、県央地区、離島とかなり地域性のある県です。長崎のひとって基本穏やかなのに、心の内にヤンキー魂を秘めている方が多いと思うんですよね。身内意識が強いところとか、故郷に対して義理堅いところとか、私は長崎のそういうところが好きです。
たまにこのブログの朝ごはんネタでも「ちゃんぽん」が出てくるように、私は家でよくちゃんぽんを作ります。スーパーで白濁スープの素を買ってくることもありますが、鶏ガラだしで作ることの方が圧倒的に多いです。白濁のちゃんぽんを食べるのはもっぱらリンガーハットと相場が決まっています。就活で躓いたとき、あまりお客さんのいないリンガーハットで福山雅治さんのアルバム「残響」を聞きながら、ちゃんぽんを食べて密かに泣く迷惑極まりないストレス発散法を生み出しました。そのときの癖でなんとなく、白濁スープのちゃんぽんはリンガーハットでしか食べません。
社会人になり、福岡に移り住んで10年にもなろうもしているので、最近はもう頭のおかしい発散法からは遠ざかっています。しかし、やっぱりふと郷愁に駆られる瞬間はあります。長崎が恋しい、帰りたい。もう無理だ、逃げ出したい。
そんな気分になったとき、私はセブンイレブンに行きます。そこで適当なお酒とつまみ、それから、カステラを買います。
セブンプレミアムのカステラは高い! 確か、230円くらいします。しかし膨れ上がる郷愁を抑え、もう一度がんばるための勇気を得るにはあまりに安すぎる。私の郷土愛は230円程度で買える、安い愛です。
長崎といえばちゃんぽんの次くらいに「カステラ」が出てくるでしょう。けれど長崎のひとはそんなにカステラを食べません。
なぜなら、カステラはお土産品であり、おやつにするにはかなり高いものだからです。
私が子供の頃は、お土産でもらうか、家庭訪問で先生に出す茶菓子の余りをもらうか、それくらいしかカステラにありつく方法はありませんでした。福岡に出てからは職場のお土産にカステラを買うようになり、地元にいた頃よりカステラを食べる機会は増えました。
故郷を思い起こさせる、優しい味。たまごたっぷりのふわふわ生地に、ざらめの乗った茶色い焦げ目。
セブンプレミアムのカステラは、もちろん老舗カステラ本舗の味ではないけれど、あのふわふわした食べ物を口にすると私は幸せになれます。
遠い遠い、背中越しの故郷に、勇気をもらいます。長崎という故郷があるから、離れた土地でがんばることができるのでしょう。
まだ私は長崎に帰りたいとは思えません。
でもいずれは、帰るのかもしれません。
私は短い帰省を終え長崎の実家を出るとき、いつも半分冗談半分本気で母にこう言います。
「いやになったら突然帰ってくるかも」
母はそのたびに、
「いやになったら、いつでも帰っておいで」
と言ってくれます。頑固な娘は自分の気が済むまで帰ってこないことを知っていて、優しい言葉をかけてくれます。
帰りたいと思う瞬間は、たくさんあるんですよ。帰っておいでと故郷は言います。ですが、志半ばで逃げてきてはならないと、言ってくれるのもまた同じ故郷なのです。
明日、故郷に帰ります。
私の大好きな故郷、長崎に。
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本日の就寝時刻
8:15(忘年会のため)
朝ごはん
温そうめん(白菜・人参)
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